写真展「αで撮る夜の輝き−ヒメボタル・星空−」は
すべて終了しました!







写真展 αで撮る夜の輝き−ヒメボタル・星空−




 写真展    7月15日(土)〜28日(金) 11:00〜19:00 最終日は17:00まで
 トークショー 7月17日(月・祝) 14:00〜15:30 無料 予約不要
 ソニーストア名古屋 名古屋市中区栄3-3-21 セントライズ栄 定休日なし
 



 この度ソニーストア名古屋様のご厚意によって表題の写真展とトークショーをさせていただくこととなりました。

 徳山村の廃村によって藤橋村に移住してから30年が経ちました。町村合併によって揖斐川町と名前は変わりましたが、相変わらずの山村暮らしをしています。大学を卒業して徳山村に赴任したのが1978年。街灯もなく自販機もない村には漆黒の闇夜がありました。夜空を見上げると、落ちてきそうな星空が広がっていました。いつかあの星空を写真に収めたいと思った夜から気がつけば40年が過ぎました。今もなお山村に暮らし、当時と比べて光害は押し寄せつつもまだ星空に出会えることに幸せを感じています。

 金生山ヒメボタルの撮影を本格的に始めたのは、2010年のことでした。深夜23時から夜が明け始めるまで明星輪寺のご住職と一緒にヒメボタルの観察・撮影を続けて8年。気がつけばのべ200日を超しました。特別に許可をいただいて撮影を続けた日々でしたが、200日間撮り続けてもなお新しい発見があり、今なおシャッターを切りながら感嘆のため息しかありません。

 夜空の星を撮っていると、肉眼では見えない微光星が無数に写っていることに驚きます。写真には、見落としてしまうような遠くの林の中に無数のヒメボタルの輝きが写っていることに驚かされます。
 夜空の星も、ヒメボタルも、見えないように思っても実はそこに夜の輝きは確実に存在します。
 町明かりで漆黒の闇を経験することが難しくなった私たちの暮らしですが、夜の輝きを皆さんにご覧いただき、写真展を通してその感動が伝われば幸せです。

 最後になりましたが、ソニーストア名古屋様、金生山明星輪寺住職冨田精運様、毎年ヒメボタル観察・写真教室・撮影に参加くださっている皆様ほか多くの皆様には深くお礼申し上げます。 

                                                                 20170629 篠田通弘





写真額15点、4Kパネル6台でディスプレイ







7/28トークショーご参加ありがとうございました!!




 トークショーは79インチ4Kパネルを使ってお話しさせていただきました。用意した30席はすべて埋まり、立ち見も出ました。用意した資料が足りなくて、申し訳ありませんでした。

 「金生山姫螢」「伊吹山ヒメボタル撮影会」ご参加下さった方、ご家族で参加下さった私の高校時代の恩師をはじめ、これまでにお世話になった方がたくさん来て下さいました。私の小学校教員時代の教え子も駆けつけてくれました。
 皆さんに、感謝の言葉もありません。

 トークショーを終えて自分についていろいろ思うところがあります。
 あれも話したい、これも話したいと、いつもの私?で、あきれられたと思います。これからの自分が為さねばならない課題を、話しながら考えた1日でした。

 開催中の作品展はソニーストア名古屋様のご厚意によるものです。作品展は28日まで。
 こんな立派なgalleryでご覧いただく機会は、これが最初で最後?

 いつ撮れなくなってもいいように、後悔しないように、1日1日撮り続けたいと思います。

                                                                        20170718 篠田通弘










いずれもSONY・Tさん撮影。



 SONYストア名古屋で開催させていただきました「αで撮る夜の輝き−ヒメボタル・星空−」は7月28日すべて終了しました。
 会期中ご来場いただきました皆さん、7月17日のトークショーへご参加下さいました皆さん、大変ありがとうございました。

 ご来場いただいた方の中には、私が高校生の頃から45年以上考古学研究でお世話になっている方、20代の徳山村在村当時から14年間継続して開催してきた「徳山村の自然と歴史と文化を語る集い(徳山村ミニ学会)」、「揖斐谷の自然と歴史と文化を語る集い(揖斐谷ミニ学会)」や徳山村関係の出版でお世話になってきた方、教員生活を通して縁をいただいてきた教え子の皆さん、大変お世話になってきた弁護士さん、写真の世界に入ってから今日の私を支えて下さってきた皆さん、とりわけ金生山・伊吹山ヒメボタルを通して今もお世話になっている皆さん、松本から駆け付けて下さった方など、数え切れない多くの方にご来場いただきました。最終日にも私の教え子のお母さんが来て下さいましたが、一足違いでお目にかかれず残念でした。

 まるで私の人生61年間の走馬灯でした。

 T先生は私が高校生の頃の英語の先生(当時はK先生)でしたが、今回ご夫婦と娘さんの3人でトークショーにいらっしゃいました。私が20代の頃に学会誌に発表する論文のサーマリーの英訳に困った時、手を差し伸べてくださったことも懐かしい思い出です。そのT先生から先日お手紙をいただきました。

「徳山村には想像もつかないほどの長い長い歴史があったこと、ヒメボタルのえさである陸貝はかつて海の底にあった赤坂でこそたくさん生息できることなどを知り、今私たちが見ている星と貝やホタルと人間の命が途方もない時間でつながっていると感じました。篠田さんがそうしたものに惹かれて撮ってこられた理由が少し分かったような気がしました。」

 お手紙を何度も読み返し不覚にも涙が出そうになってしまいました。

 これまでお世話になった皆さんにご恩返しできるよう、そして今回このような機会を与えてくださった方々の期待に応えられるよう、そのお気持ちを胸に刻んでこれからも精進したいと思います。

 3年前に網膜剥離により視野を喪失して緊急手術を受けて以来、通院検査が続いています。これからどこまで撮れるか心許ないのですが、眼の視野は戻らなくても、心の視野は広く持ち続けたいと思います。

 どうぞこれからもご指導いただきますよう、よろしくお願い致します。
 ありがとうございました!

                                          20170729篠田通弘